ご報告

空が涙を流して
肌寒いくらい冷たい空気の中
息せぬ彼の人が帰って来た
『帰りたい』と切望した
この我が家に
もう何も分からぬと言えど。

曾祖母が天に召されました。
昨日くらい、晴天の中を飛んで行けたらよかったのに。
残念だったね。
少し天気が悪くなっちゃった。

と、いうことで
私しばらく花巻を離れられません。
じょーちゃん、夜鳥、ごめんね。
きよふみさん、一緒に行きたかったです。

あたし自身は暇なんですが
とりあえず連絡が来た時に動けた方がいいので

と、いうことです。


『忙しい』が口癖になって、
いつからか会いになんて全然行かなくなった
アルツハイマーを患って
訳も分からず介護が必要になり
家で介護を続けた結果母が精神バランスを崩し。
結局施設にお願いする結果に。

あなたの体はもう随分冷たくなって。
幼い頃握り返してくれた温もりは探しても探しても…。
一緒に胡桃を割ったり、
お雛さまの歌を歌ったり、
絵本を読んだり、
散歩したり。

全部小さい頃の思い出。
大きくなったあたしは彼女に何かしてあげただろうか。

病院に一度訪れたとき、
彼女は私が分からなかった。
細いチューブが彼女と現世を繋いでいて。
骨と皮だけのような細い手足
彼女は虚ろに頷きを返すだけ。

悲しくもあり淋しくもあり
ただ漠然とその空気を反射することしか出来ない
変な鏡の中に閉じ込められたみたいだった

久しぶりに会った彼女は
もう頷きすら返さない
一週間前には歌ってたっていう
その歌声も聞けないんだね

忘れられること
淋しいと思ったけど
きっと彼女も悲しかったろう
そしてそれ以上に
きっと人は失うことを怖れるから

残すもののことを
その胸の奥に鍵までもかけて
仕舞い込んで行ったんでしょう

覚えているのは残されたものの役目
あなたのこと
あなたとのこと
今度は私の胸の中。


分かっているけど
どうしようもなくて
ただ漠然と傍にいてほしい
そう願うあたしはまだ弱い。


頭痛はきっと
脳に収容しようとした情報が多すぎて
重力に逆らえなくなって地につきたいからだろう

あぁでも
帰ってこれてよかった
この口でお帰りなさいと言えてよかった

彼女の新たな旅立ちは見送れなかったけど
それでも、会えなかったよりずっといい。

八十八。
長生きおばぁちゃんだったね。

あなたの心の隙間を
あたしは少し埋められたのかな。

あと少し、この家にいる間。
時間を共有出来るその間。

あたしは何を伝えようか。

この涙だけじゃ、悲しいことしか伝わらないから。

嬉しいことでも、報告しよう。

微笑んでくれるかな。
あたしには見えないけれど。

心が忙しくて
周りも忙しくて
だけど何にもすることがない

今はただ
こうして気持ちに折り合いをつけることくらいしか。


実は本当の曾祖母じゃないんですよ
祖父の年の離れた兄の嫁さんなんです
でも、子供いなくて
祖父のことを養子にしたんです。

親御さんもいなくて、
姉さんも亡くなられて
直接血の繋がる人はいない、天涯孤独の人です。

もちろん私の家族だけれど。

気が向いたら、少し。
祈ってやって下さい。
次なる旅が素敵なものになりますよう。
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安易で物憂げ
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