頼むからさっさと幸せになって、
独り立ちしてくれ、黒猫さんよ。

一人が好きなの、と凛とした瞳でにゃあと泣く。
どうしてかまってくれないの、と切なそうな瞳でにゃあと泣く。

鍵さえかけなければ君は自由にこの部屋を行き来して、
自分の好きなように俺の隣に居たり出て行ったり、
そうして結局此処を住処にして、「帰ってくる」。

孤独を愛する淋しがり屋?
ふん、と鼻で笑ってやればきっと怒るだろう。

わかっている、分かっている。
だけどどうしてもわからないこともある。

君を手放さなければならないとしよう、
君は泣くだろうか、振り返ることもなくこの部屋を後にするだろうか。

君は苦しむだろうか、
そんなことのために手放す訳ではないのだが。

君が思っているよりもずっと、
俺は君の事が大好きだ。

また来るね、と嬉しそうな瞳でにゃあと泣く。
くだらない、と馬鹿にした瞳でにゃあと泣く。

好き勝手に走り回って、
内側の真っ黒な何かを自分でも知らないフリをして。
その姿を視界の端に捉えるのも、
性に合わない事に無駄に奮起して、
馬鹿馬鹿しい程の悲しみに暮れる姿を見るのも、
怒るなよ、興味深かった。

君が居るなら、
この世界も悪くなかった。



そんな気がする。




今でも忘れない。
「悩め苦しめ、幸せ者よ」。
悩むよ、苦しむよ、
幸せだよ。

すごいな、びっくりするくらい、
鮮やかなんだよ。
感情ってすごいな、
もう一年経つのに、
苦しいくらい色鮮やか。


一年見守ってみてどうだい、
あたしは少しくらい、君の言う「独り立ち」が出来たろうか?

随分長い付き合いになりそうだ、
あたしがそこに行くまでの間。

長いな、短いのかもしれないけど。



あぁもう、苦しい。
息苦しい。

傍にいてくれる人に感謝しよう。
やっぱりいつでも、
伝えたい事は伝えきっていたい。

好きだよ、大好き、愛してる。

ありがとう、大好きだよ。


言葉が軽いというなら数で勝負!
伝えたいんだよ、
受け取ってよ。



ながれる



時、とかそういうもの?
気がついたら過ぎ去っていて、
現在って名前がついてる間は余裕がない、
過去と名前がついてしまってから、
いろんなことを思い出したり考えたり。

素敵なことも可哀想なことも、
全部一緒、同じパレットで色鮮やか。

それを表現する力の違い?
あたしはいつだって鮮やかに生きていたい。

馬鹿みたいに無理して無茶して、
強さと黒さに自分をカテゴライズして、
集団のトップを気取ってたのも勿論楽しかった。
でも求めてなんてもらえなかったし、
ワンマンプレイが受け入れられる訳もなかったし、
やっぱりつらかったな。
周りに居る連中を理解出来なかったし、
理解してもらおうと思ってたけど、
それは不可能だったに違いない。

いつでもふらふら、
したいように、生きたいように、
攻撃タイプの生き物じゃなかった、
気がつくのが少し遅れた。

だから今が一番幸せ、
求めて、求められての絶対的な循環。
もう崩したくないし、
このままずっと。

純粋に音を楽しんでいたい、
前は出来なかったそれを今は本当に純粋に。
不確定な要素を追いかけるのが、
楽しいんだと思ってたけど…
どうやらそうではないみたい。

もうすぐあたしの世界のピースがひとつ欠けてから一年、
それを埋める全く同じピースに出逢うことはこの先一生ないけど、
だったら別のもので満足出来るくらい上質な付き合いしていきたい。

そう、上質な。
ハイクオリティな、密度のある。
そういう付き合い。
上辺を撫でていくような、
あんな軽々しいものはもう要らない。

そう思ってる自分はまだガキだなって。
もっと自分の質も上げていきたいなー。
あたしとの付き合いが、
誰かにとって「ハイクオリティ」で在るために。

納得できない



納まらないし得にもならない。
苛立ちは通り越して悲しくなる。

やりたいことをただ純粋にやりたいだけ。
それが為されるためにただ一生懸命なだけなのに、
いつの間にか独りよがりになって、
いつの間にかひとりになる。

取れていた筈のコミュニケーションのラインが見えなくなる。

基盤がないことは目に見えている、
でもそれでもひとつひとつを積み重ねて、
基盤になっていくことは不可能なんだろうか。
上手くいかないよと諭されても、じゃあやらない、という結論には行き着けない。
それは甘え?

絶対的な自信があるわけじゃないけど、
不安を凌駕するくらいの期待はあって、
その期待が最大の動力源になっている。
面白いこと出来たらいいな、
会いたい、話したい、一緒に笑いたい、それだけじゃダメ?

ビジョンがはっきりしていないことは罪なんだろうか、
それを明確にしていく過程が面白いんだと思っていた。
ひとはなまものだから、
ひとがつくるものもなまものなはずで、
形を変える、色が変わる、それが面白さだと思ってた。

ひとつを成し遂げて消える熱情は確かにあって、
私はそれでサークルをひとつ潰してしまったけど、
音楽とか、もっと大きな括りに対する漠然たる期待、ワクワク感、
それは失えないものだったから、
今でもこうして、馬鹿みたいに仲間を意識して負けたくなくて、
何かを為そうと粉骨砕身しているというのに。

私にとっていつでも憧れで、
未だなお魅力を感じる彼の傍で、
彼を支えながら、彼の自己実現を叶えさせて差し上げたい、
そして私も、可能ならば自分の自己実現を。

そう思っていたのに、
彼の中にあると感じていた熱情はいつの間にかどこかに消え去っていて、
私の考えていた彼の充実感は、全くの見当違い。

今回ほど独りよがりを強く自覚して、
悔しく悲しく思った事なんてなかった。
今までの事例に関しては、相手が悪かったのだと理由づけて自分を正当化して、
諦めてきた筈だったのに。

心根分かり合えていると思っていた彼ですらこうだ。

結局は自分が悪い。
何もかも。
初めから信じたあたしが悪かった。
信じたって仕方がないって何回も学んだ筈だったのに。

ただ、私なりの言い分というのも少しは存在していて、
そもそもやりたいと口走った私に同意を示したのは彼だったし、
ここまでの約2ヶ月、もっと話し合う事は可能だったと思う。
店の予約やら金額設定やら時間帯やら話をしたのはほとんど私で、
仕事が変わったとか忙しいとか、それは確かに大変な事だと理解は出来るけど、
その選択はあくまでも自分の意志だった筈。
家事だって8割は私がしているわけだし、機材を運ぶにも何をするにも私が出来る事ならばと思って最大限の努力をしてきたつもり。

それをあのタイミングで、
イベントそのものについての疑問をぶつけられるとは思ってなかった訳で、
悲しいやら悔しいやら、苛々もするしもうどうしたらいいのか全く未知。

だから正直納得が出来ない。

やりたくないわけじゃない、
自信がないだけでとは言われたけど、

絶対的な信頼、通じていた筈のコミュニケーションが曖昧になった。
その時点で私の中にあった熱は完全に鎮火してしまったし、
彼のこのイベントに対する思いが最早私への同情や、申し訳なさやそういった類のものである可能性が生まれた今、
正直どんな気持ちで面と向かったら良いのか全然解らない。

やりたいって言葉、
楽しみって言葉、
一回も聞いたことない。

もう二度とやらない。
イベントなんか。
彼にあんな顔させるくらいなら。
やりたくないわけじゃないけど、やりたいわけでもない、
そんなどうでもいいことさせるくらいなら。
もう二度とやらない。

やるまい。

でも今回だけは、
もう店も予約になっているし、
後戻りは出来ないから。

だから今回だけは、
付き合ってもらおう。

もう嫌だ。
こんな気持ちでイベントなんかやるの。
やりたくない。

大学を出てしがらみから解放されて、
やっと純粋にやりたいことが出来ると思ったのに。

私が何かを為そうと思うことそのものが過ちなんだろう。
いつであろうが誰とであろうが、
変わらないんだろう、たぶん。

もういい。
考えるのも疲れた。

やらなきゃ良いだけなんだから。

体まで壊してしなきゃいけないことか?
つらい。苦しい。

唯一認めて許してくれた相手なんか死んでしまった。
今はどこであたしを見てるんだろう、
可哀相にと頭を撫でるだろうか、
馬鹿げていると溜息をつくだろうか、

悩め苦しめとニヒルに笑うんだろうか。


早く過ぎてしまえ。


そう思ってる自分が一番嫌だ。
楽しみなのにな。
今でも、ずっと。
わくわくする、期待してる。

あと4日。

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あたしに残されたAudio Playerに電源を入れた。
あの頃聞いてた懐かしい曲が次々流れる。

でも、直接送られたCDは未だ聞けずにいたりして。

もう半年経つんだ、とか、
正直気付きたくない。


先輩が結婚したり、
子供が出来たって話を聞いたり、
時間が流れてるんだって実感する度に悲しくなる。
あいつの時間は止まったまま、なのに。

置いて逝かれた事を悲しんでたけど、
実質、今度はあたしがあいつを置いていく。

進まなきゃならないんだから。
時間には逆らえないんだから。

このプレイリストを聞きながら、どれだけ悩んだんだろう。
どれだけ誰かを想って、憎んで、
あたしの事を思い出したんだろうか。


気付きたくなんてないよ、歳をとるなんて。
君はもうずっと22のままなのにね。

黄泉の国、っていう概念をちゃんと考えたことなかったけど、
こうなったらちゃんと存在していて欲しいな。

生涯寄り添ってくれるであろう誰かに、
君を紹介しにいこう。


君の死はもう過去だ、
引きずってなんか居ないよ。

嘘でも良い。
いつかほんとになる。
すごく悲しいことだけど。

足りない筈の、

世界にだっていつの間にか慣れていく。

余計なものばかりの世界は居心地がよくて。

息抜きしながら生き抜いて行くしかないんだ、きっと。

消えて行くことは簡単過ぎるんだもの。


あんなに簡単に消えられるなんて、ずるいと思うんだ。

ねぇ、
*Easy Lazy Crazy*

安易で物憂げ
それでいて狂気的な素晴らしき日々。

穏やかでのんびりと
ただ夢中でいられる素晴らしき日々。